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[Neo smartpen review] 作業時間がたったの半分に!? 議事録やテープおこしの強い味方“スマートペン”の実力を検証!

http://getnavi.jp/stationery/53959/ 

文:きだてたく

 

10年ぐらい前に筆者が会社員だったころ、日常業務の中で非常に苦手としていたのが、打ち合わせの議事録作成である。

社内の会議ぐらいならノートパソコンを持ち込んで、その都度カタカタと話の内容を入力すればいいのだが、社外の方とマンツーマンで打ち合わせをする時にそれだとちょっと感じが悪い。仕方ないので相手に断りを入れてからボイスレコーダーで録音しつつメモを取りつつ、打ち合わせをこなすことになる。で、帰社してから録音とメモを照らし合わせて議事録を作るわけだが、これがちょっと再生しては止めて、ちょっと戻ってまた聞き直して……と時間ばかりかかって非常にうんざりする作業なのだ。

では、フリーのライターになったらそんな手間から解放されたか、というと、そうはいかない。逆に「インタビュー取材」という議事録作成と同種類の作業で、かつ、まとめるのにさらに時間のかかる仕事をいただく機会が増えてきた。仕事をいただけるのはありがたいが、時間がかかりすぎてはコスト的によろしくない。そこで、いろいろと作業効率アップの方法を試した結果にたどり着いたのが、「スマートペン」という筆記したものをそのままデータとして取り込めるデジタル文房具だ。

2013年に発売されたLivescribeの「Wi-Fi Smartpen」に出会って以来、続いて翌年に出た「Livescribe 3」やコクヨ「CamiApp-S」など、新製品が出るたびに使い込んでいる。実際、スマートペンを使用しだしてから、インタビューのテープ起こし(録音を聞いて文字に直す作業)にかかる時間がざっくり半分ぐらいに減ったのだから、使ってみる価値は大きい。では、そもそもスマートペンとは何か? という疑問は、今回紹介するNeoLAB株式会社から発売された最新のスマートペン「Neo smartpen N2」(以下:N2)をサンプルに説明しよう。

  

NeoLAB

Neo smartpen N2

実売価格:15800円(Amazon特別価格)

カラー:ホワイトシルバー、チタンブラック

※専用ノートは別売り

スマートペンの最大の機能は“アナログのペンでノートに書き込んだものをそのままデジタルデータに変換して保存できる”というもの。わざわざノートをスキャンしたりカメラで撮影したり……という手間は不要で、アナログだデジタルだという意識をせずに使えて、後からノートの内容を検索したり、という便利な使い方もできる。

 


 

 

N2の使い方は非常に簡単で、N2とスマホをBluetoothでペアリングしたら、あとは特に何も考えず、専用のノートに普段通りの感覚で書き込むだけ。すると、ページ内で筆記したものがリアルタイムで専用アプリに取り込まれ、勝手に1ページごとの画像データとして記録されるのだ。

 

 



 

 

なんでそんな魔法みたいなことができるのか、というと、秘密はノートのページ全面に細かく印刷された特殊な模様にある。N2の先端にあるカメラでその細かな模様を認識することで「ペン先がいまノートの何ページ目のどの位置にあるか」の座標を瞬時に検出。さらに、256段階に検知した筆圧と合わせて反映することで、ノートにどういう文字や線が書かれたかをデータとして記録しているのだ。

 



 

 

ちなみにN2で筆記したページのデータは、自動でEverNotegoogleドライブに転送することも可能。また、ノートの端に印刷された「メール」マークをペン先でつつくだけで、あらかじめ設定したアドレス宛にメール送信をしてくれる機能もスマートで面白い。

 


 

 

そして、特に筆者がスマートペンを使う最大のメリットとして捉えているのが、筆記内容と同期して音声を録音・リプレイしてくれる機能である。これが先にも書いた通り、テープ起こしの作業を劇的に減らしてくれる便利機能なのだ。 

N2の場合は「音声メモ」機能がそれにあたる。打ち合わせでこの機能を使用する場合、アプリ上から「音声メモ」を選択するだけ。あとは普段通りに相手と会話しながらN2で要点のメモをすれば、それでOKだ。

さて、打ち合わせ終了後、会社に戻って議事録を作ることになったとしよう。会話のどこかで仕事の納期について大事な取り決めをしたはずだが、詳しい内容をすべて漏らさずメモを取るなんてまず不可能だ。ボイスレコーダーで録音していたとしても、打ち合わせ中の何分何秒にその話が出たか記憶していない限り、いちいち最初から順番に再生していくしかない。 

しかし、音声メモ機能を使っていたなら話は簡単。納期の話になった時点で専用ノートに「納期」とメモしてあれば、「リプレイ」画面から「納期」の文字をタップ。すると、その文字を書いた直前ぐらいからの音声が頭出し再生されるのだ。

 


 

 

メモを取るコツさえ掴めば、必要な音声はすぐに探し出すことができる。録音中のムダな雑談部分を我慢して聞き続けるような時間のロスは、ほぼなくなるはずだ。また、打ち合わせ中に細々とノートを取る必要もなくなる。なんせ書く必要があるのは「この瞬間に何の話をしているか」を後で確認するための要点メモだけなので、打ち合わせ中はより会話に集中できるのもありがたい。

これだけでなく、N2には他にも色々な機能が搭載されている。ノートをきれいに作り込みたい派に嬉しいのが「編集」機能だろう。

 


 

 

一度データ化したページであれば、手書きの文字を選択して色を変えたり、マーカーで書いたような太字にしたり……などの編集を加えて、読みやすいノートを再構成できる機能だ。

意外と面白かったのが「テキスト変換」機能。手書きの文字をOCRをかけたようにテキストデータにしてくれるのだが、この認識率が思ったよりも高い。文字認識というのは絶対的に字の上手・下手に影響される。筆者は筋金入りの悪筆であり、この手の機能でまともに文字が認識された経験がない。しかし、N2アプリの認識率はかなり優秀。

 


 

 

さすがに走り書きは全滅に近いが、相当な悪筆でも落ち着いて書けば、それなりに日本語として正しくテキストに変換してくれた。(筆者の場合、ひらがなの「に」の文字だけが何回やっても正しく認識されなかった。機能との相性もありそうだ)

また、文字だけでなく、イラストを adobe
Illustrator
などで利用されているベジェ曲線データに変換してくれる機能もある。

 



 

 

N2でラフを描いて、ベジェデータにしてIllustrator上で彩色・クリンナップすることで、液晶タブレットを使わずとも手描きでデジタルイラストを仕上げることができるようになっている。NeoLAB Convergenceの本社がある韓国では、すでにWeb漫画の制作にN2が使用されているぐらいだ。

もうひとつ文房具的な話をすると、筆者が最初に使用していたLivescribeWi-Fi Smartpen」が全体的に太くて「機械がみっちり詰まってるな」と感じるのに対して、N2はスリムで、ほぼ通常のボールペンと同じ感覚で握ることができる。握りやすい三角軸に加えて重量バランスもうまく取られているので、長時間の筆記でもあまりストレスを感じないのも評価すべきポイントだ。

リフィルも標準的な4Cタイプと呼ばれるものを使用できるので、好みによって低粘度油性でお馴染みのあのペン、とか、バランスの取れたエマルジョンインクのあのペン、といったように、自分の好みのモノに交換できるのもありがたい。(Livescribeもいちおう4C芯が使えたが、微妙な調整が必要だった)

 


 

 

 

ペンとしては機械が詰まっていることを意識させない書き心地があり、同期録音の音声メモ機能などデジタル化のメリットも非常に大きい。日常の筆記具としてスマートペンをガシガシ使うのは、かなりアリな選択肢だと思うのだ。